- ブルワリー
香り漂う白ワインの余韻ー。奈良が醸す定番の一杯
数ある商品の中で唯一「定番」と位置づけられているのが『Function』。2026年、世界最高峰のビール品評会「World Beer Cup」のAmerican-Belgo-Style Ale部門で金賞を受賞し、大きな注目を集めています。白ワインを思わせる香り漂うその一杯の魅力に迫ります。

「定番を持たない」ブルワリーが、唯一定番と呼ぶビール
代表取締役兼ヘッドブルワーを務める浪岡安則氏は、生粋の奈良県人でいらっしゃいます。京都大学工学部をご卒業後、奈良県庁に入庁され、土木分野を担当されていました。学生時代にバックパッカーとして訪れた海外で口にしたフルーティーなビールに感銘を受け、その後、国土交通省への出向中にベルギービールと出会ったことで、ビールへの関心を一層深められたそうです。「奈良でもクラフトビールの文化を広めたい」という思いを胸に、京都醸造での約1年半にわたる修行を経て、2017年7月4日、奈良醸造株式会社を設立。以来、あえて定番商品を持たず、次々と新しいビールを世に送り出してこられました。そんな同社にあって、唯一「定番ビール」と位置づけられているのが『Function』です。多くの新作を生み出す中で磨き上げられてきた一杯だからこそ、その完成度の高さがうかがえます。
多彩なホップとセゾン酵母が織りなす、奥深い一杯
『Function』は、複数の個性的なホップとセゾン酵母をかけ合わせて生まれた、アメリカン・ベルゴ・スタイル・エール。主役を務めるのは、白ワイン、とりわけソーヴィニヨン・ブランを思わせる香りを持つニュージーランド産ホップ「Nelson Sauvin」です。これに、同じく白ブドウのような香りを持つ「Hallertau Blanc」、そしてトロピカルフルーツやベリー、柑橘を思わせる複雑な香りの「Mosaic」「Cascade」「Mandarina Bavaria」を組み合わせています。ベルギー生まれのセゾン酵母によるドライな飲み口と、アメリカンIPAに通じるホップ使いを掛け合わせるという発想は、あえて定番を持たない同社ならではのものづくりの姿勢から生まれたものといえるでしょう。原料や表現の幅を狭めないよう、ビール・発泡酒双方の製造免許を取得し、無ろ過・非加熱にこだわり抜く。そうした丁寧な仕込みの先に、この一杯が育まれています。

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